障害年金の『初診日』の考え方とは??
目次
初診日とは何か?障害年金申請の起点となる日
障害年金の申請で重要なのが「初診日」です。
初診日がいつかによって受給の可否が左右されるため、正確な証明が必要です。
記録がない場合の対処法も含めて詳しく解説しますね。
※※初診日とは、障害の原因となった傷病について初めて医師または歯科医師の診療を受けた日を指します。
この日がいつかによって、次のような重要事項が決まります
📌 年金の種類(障害基礎年金か障害厚生年金か)
📌 保険料の納付要件の判定
📌 障害認定日の特定
📌 遡及請求の可否
そのため、初診日は単なる「通院歴」ではなく、制度上の起点として非常に重視されるのです。
初診日が『いつ』かで決まる受給の可否
初診日が特定できないと、障害年金の申請自体ができないこともあります。
また、初診日がどの年金制度の加入期間中かによって受給できる年金の種類が変わります。
- 国民年金加入中の初診日 → 障害基礎年金(1・2級)
- 厚生年金加入中の初診日 → 障害厚生年金(1〜3級)
→さらに、初診日の前日までに一定の保険料納付要件を満たしていなければ、申請が却下されることもあります。
初診日の証明に必要な書類と注意点
初診日を証明するためには、次のような医療機関の証明書類が必要です:
- 受診状況等証明書(初診の病院)
- 診療録(カルテ)や紹介状の写し
- 診断書(初診日の記載があるもの)
これらの証明書を揃えることが非常に重要ですが、数年前の診療記録は保管されていないことも珍しくありません。
記録がないときの対処法:第三者証明という手段も
「初診の病院が閉院している」「カルテが廃棄されている」など、初診日の証明が困難なケースでは、次のような方法があります:
- 別の医療機関の紹介状や受診記録を活用
- 通院歴のある調剤薬局の記録を提出
- 家族や勤務先などの証言を元にした「第三者証明」
ただし、これらの方法には客観性・信憑性が求められ、審査は厳しくなります。書類作成や資料収集は慎重に行う必要があります。
初診日証明で困ったら社会保険労務士に相談
初診日の証明は、障害年金申請において最もトラブルが起きやすいポイントです。
誤った日付や不十分な証明は、不支給の原因になることもあります。
社会保険労務士は、次のようなサポートを提供しています:
- 医療機関とのやり取り代行
- 必要書類の精査と収集アドバイス
- 初診日の法的な位置づけの説明
- 書類作成の実務支援
一人で悩まず、早めの専門家相談が成功の鍵です。
まとめ:初診日の把握と証明が受給の第一歩
障害年金の申請において、「初診日」はすべての判断の土台となる非常に重要な日です。
年金の種類、納付要件、受給可否すべてに影響を与えるため、正確かつ確実な証明が欠かせません。
もし記録がなくても、あきらめる必要はありません。多角的に資料を集め、必要であれば第三者証明や専門家の助力を活用して、申請成功に繋げましょう
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