【2025年最新】双極性障害で障害年金はもらえる?社労士が等級認定・金額・申請方法を徹底解説

こんにちは。障害年金申請を専門とする社会保険労務士の佐伯です。

「躁状態のときは問題ないように見えるから、理解してもらえない…」

「気分の波が激しくて、仕事も人間関係も続かない…」

「うつ状態で動けない日々の生活費が、本当に不安…」

躁(または軽躁)とうつの両極端な波に翻弄される双極性障害。その辛さは、ご本人やごく身近な方にしか分からない、特有の苦しみを伴います。特に、安定した就労が困難なことによる経済的な不安は、病状の回復を妨げる大きな要因になりかねません。

もしあなたが、双極性障害の激しい気分の波によって、日常生活や仕事に大きな支障が出ているなら、国から経済的支援を受けられる「障害年金」という制度があります。

これまで、双極性障害特有の「波」がある症状をどう伝えれば正しく評価されるのか、多くの方と悩み、受給への道を切り拓いてきました。

この記事は、あなたが抱える障害年金に関するあらゆる疑問や不安を解消するために書きました。この記事を最後まで読めば、以下の全てが分かります。

  • 最短1分!あなたが障害年金をもらえる可能性があるか分かるセルフチェック
  • 双極性障害の申請で最も重要な「等級認定」の考え方とポイント
  • 【2025年度最新版】障害年金の具体的な金額と、あなたのケースの概算
  • 「働いているから無理?」多くの人がつまずく申請の誤解と正しい知識
  • 審査に通るための最重要書類「診断書」「申立書」のプロの書き方(双極性障害 特化版)
  • 実際に双極性障害で障害年金を受給できた方の具体的な事例

この記事一つで、障害年金のすべてが分かり、希望を持って次の一歩を踏み出せるはずです。あなたの人生を取り戻すための第一歩として、ぜひ、最後までじっくりとお読みください。

【最短1分】あなたは対象?障害年金 受給可能性セルフチェック

まず、ご自身が障害年金の対象になる可能性があるか、簡単なチェックリストで確認してみましょう。

チェック項目

YES

NO

1. 気分の落ち込みや高揚で初めて病院に行った日、国民年金か厚生年金に加入していましたか?

2. 初めて病院に行った日の前々月までの1年間、年金保険料の未納はありませんか?(または全加入期間の3分の2以上納付していますか?)

3. 躁状態のとき、浪費をしたり、対人トラブルを起こしたりして、社会生活に支障が出ていますか?

4. うつ状態のとき、起き上がれず、食事や入浴など、身の回りのことができなくなりますか?

5. 気分の波が原因で、仕事でのミスが続いたり、同僚との関係が悪化したりして、仕事を続けるのが困難ですか?

6. 主治医から休職や退職を勧められていますか(または、すでに休職・退職を繰り返していますか)?

<診断結果>

  • YESが1つでもあった方:あなたは障害年金を受給できる可能性が十分にあります。ぜひこの先の記事を読み進めてください。
  • YESが0だった方:それでも諦めるのは早いです。双極性障害の困難さは、このチェック項目だけでは測れません。専門家がお話を伺うことで、受給の可能性が見つかるケースは多々あります。

※これはあくまで簡易的な目安です。正確な判断のためには専門家へのご相談をおすすめします。

 

第1章:双極性障害の認定で最も重要なこと【等級の考え方】

障害年金の審査では、躁状態・うつ状態という個別の症状だけでなく、その両極端な「気分の波」そのものが、いかにあなたの日常生活や社会生活を困難にしているかが評価されます。

見た目が元気そうに見える躁(軽躁)状態があるため、「うつ病より認定されにくいのでは?」と心配される方もいますが、そんなことはありません。むしろ、躁状態による衝動性や判断力の低下が引き起こすトラブル(浪費、人間関係の破綻など)も、うつ状態と同様に「生活の困難さ」として評価の対象になります。

日本年金機構が定める等級の目安は以下の通りです。

等級

状態の目安(双極性障害の場合)

1級

高度の躁状態・うつ状態の病相期が頻繁にあり、常時誰かの援助がなければ生活できない状態。

2級

躁状態・うつ状態の病相期が持続、または頻繁に繰り返し、日常生活が著しく制限される状態。(例:金銭管理ができない、一人で外出できない、家事が全くできない等)

3級

躁状態・うつ状態の病相期が持続、または繰り返し、労働に著しい制限がある状態。(例:気分の波で欠勤が多い、集中力が続かず仕事にならない、対人トラブルで転職を繰り返す等)※障害厚生年金のみ

ポイントは「単身で生活した場合に、どれだけの支障があるか」という視点で判断されることです。

 

第2章:障害年金をもらうための「3つの鉄則」

等級に該当することに加えて、クリアすべき2つの形式的な条件があります。

鉄則1:初診日要件

 

「双極性障害の原因となった症状(うつ症状を含む)で、初めて医師の診療を受けた日(初診日)」が、国民年金または厚生年金の加入期間中にあることが必要です。

※最初は「うつ病」と診断され、後から「双極性障害」と診断名が変わった場合でも、最初にうつ症状で受診した日が初診日となります。

鉄則2:保険料納付要件

 

初診日の前日時点で、以下のいずれかを満たしている必要があります。

  • 初診日の前々月までの年金加入期間のうち、3分の2以上の期間で保険料を納めている(または免除されている)。
  • 【特例】初診日時点で65歳未満であり、初診日の前々月までの直近1年間に保険料の未納がない。

第3章:【金額一覧】実際にいくらもらえる?(2025年度最新版)

受給できる金額は、初診日に加入していた年金の種類やご家族の状況によって決まります。

 

障害基礎年金(初診日に国民年金の方)

 

  • 1級:年額  1,039,625
  • 2級:年額    831,700
  • 子の加算:18歳年度末までのお子さんがいる場合、1人目・2人目は各 239,300、3人目以降は各 79,800が加算されます。

 

障害厚生年金(初診日に厚生年金の方)

 

障害基礎年金に上乗せして、お給料の額(報酬)に応じて計算される年金が支給されます。

  • 1級:障害基礎年金1級 +(報酬比例の年金額 × 1.25)+ 配偶者加給
  • 2級:障害基礎年金2級 + 報酬比例の年金額 + 配偶者加給
  • 3級:報酬比例の年金額(※最低保証額 年額 623,800
  • 配偶者加給:生計を維持している65歳未満の配偶者がいる場合に年額 239,300が加算されます(1級・2級のみ)。

<モデルケース> 40歳会社員・妻(専業主婦)・平均年収450万円で双極性障害Ⅱ型と診断。転職を繰り返しており、障害厚生年金3級に認定された場合

報酬比例の年金額(最低保障額以上と仮定)

= 年額 約 700,000円(月額 約5.8万円)

この金額が、給与とは別に支給されることで、無理のない働き方を選択する一助となります。

 

第4章:プロが教える!双極性障害で「通る書類」の作成術

審査はすべて書類で行われます。双極性障害の特性を踏まえた書類作成が、認定を勝ち取る鍵です。

 

① 診断書(医師に「波の実態」を伝えるメモが必須)

 

診断書は医師が作成しますが、情報源はあなた自身です。双極性障害の申請で最も重要なのは、躁状態・うつ状態それぞれの具体的なエピソードと、その周期を正確に伝えることです。以下の内容をまとめたメモを医師に渡しましょう。

<メモに書くべき内容:双極性障害 特化版>

  • 気分の波の周期:「約2ヶ月のうつ状態と、約2週間の軽躁状態を繰り返している」など。
  • うつ状態の具体例:「起き上がれず食事も入浴も週1回になる」「希死念慮で動けなくなる」「家族からの問いかけにも反応できない」
  • 躁/軽躁状態の具体例:「数日で数十万円の浪費をしてしまう」「眠らなくても平気で動き回り、過度に活動的になる」「些細なことで激昂し、同僚や家族と大喧嘩になる」「次々とアイデアが浮かぶが、何一つ形にならない」
  • 日常生活への影響:「金銭管理ができず借金がある」「対人トラブルで友人を失った」「気分の波で家事・育児に全く手がつかない日がある」

 

② 病歴・就労状況等申立書(あなたの「物語」を伝える最重要書類)

 

これは、あなた自身が作成できる、唯一にして最大の自己アピール書類です。診断書を補強し、審査官にあなたの苦しみを伝えるために、以下のポイントを押さえてください。

<作成のポイント:双極性障害 特化版>

  • 躁とうつの両方を具体的に書く:「うつで辛い」だけでは不十分です。「躁状態で〇〇というトラブルを起こし、その反動で激しい自己嫌悪に陥り、うつ状態が悪化した」など、波の連動性を示すと説得力が増します。
  • 期間を区切って書く:3〜5年ごとに期間を区切り、その期間内の「躁状態」「うつ状態」の代表的なエピソード、通院状況、就労状況(退職理由など)を具体的に記述します。
  • 「なぜ働けないのか」を明確に:「気分が不安定で集中力が続かない」「対人関係を維持できない」「急な欠勤が多い」など、症状が仕事に与える影響を具体的に書きましょう。
  • 客観的な事実を中心に:「辛い」という感情だけでなく、「〇〇円の浪費をした」「同僚と口論になり退職勧告を受けた」といった事実を記述することが重要です。

第5章:【事例紹介】実際に双極性障害で障害年金を受給された方々

相談者

男性(40代)
傷病名:うつ病
職業:無職
決定した年金種類と等級:障害厚生年金2級
受給金額:年額:204万円(配偶者加算などあり)

相談から請求までのサポート

相談者は、うつ病の影響により家族や医師以外との交流が極めて困難な状態であり、

当事務所とのやり取りもすべて配偶者を通じて行いました。

初診日が厚生年金加入中であることを確認し、該当の医療機関から初診証明を取得。

医師にも診断書作成の意図やポイントを丁寧に伝え、就労不可や日常生活の支障が正確に反映されるよう依頼しました。

診断書の内容には、外出困難や家族による介助が必要な生活状況、症状の慢性化、労働能力の欠如などが詳細に記載されました。

さらに、病歴・就労状況等申立書においては、相談者の発病から現在までの経過を配偶者の証言をもとに丁寧にまとめ、

生活実態を的確に審査機関へ伝えられるよう工夫しました。

障害年金の制度や申請手続きに関する不安を一つひとつ解消しながら、

申請に必要な書類の準備から提出までを全面的にサポートしました。

結果

申請の結果、うつ病による障害厚生年金2級が認定され、

配偶者の加算を含めた年間受給額は約204万円となりました。

今回の申請に向けてご協力いただいた奥様も喜んでくださいました。

<<詳しい受給事例をご覧になりたい方はこちらをご覧ください>>

まとめ:あなたは一人ではありません。経済的な安心を手に入れ、治療に専念しませんか?

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

双極性障害との付き合いは、先の見えない長い道のりかもしれません。その中で、経済的な不安は、あなたの心をさらに追い詰めてしまいます。

障害年金は、これまで社会に貢献し、懸命に生きてきたあなたに与えられた、正当な権利です。

しかし、双極性障害の申請は、その「波」をいかに客観的に、かつ具体的に書類に落とし込むかという、非常に専門的な知識と技術を要します。

「自分の状態をうまく説明できる自信がない…」

「書類を準備する気力が湧かない…」

もしあなたが少しでもそう感じたら、どうか一人で抱え込まず、私たち障害年金のプロにご相談ください。

あなたの辛い日々のエピソードを一つひとつ丁寧にお伺いし、それが正当に評価されるための申請書類を、あなたと一緒に作り上げます。

初回のご相談は無料です。

あなたを苦しめる経済的な不安から解放され、穏やかな心で治療に専念できる未来のため、私たちが全力でサポートすることをお約束します。

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プロフィール

佐伯 和則 社会保険労務士
佐伯 和則 社会保険労務士
当サイトをご覧いただきありがとうございます。当事務所は兵庫・姫路・播磨を中心に、県内全域を対象として、障害年金の申請サポートを行っております。(※相談は全国対応です。)
障害年金について少しでも疑問、質問、不安のある方の相談にのり、「相談して良かった」「やるべきことが明確になった」と、相談後には気持ちが前向きに、軽くなれる様、耳を傾け、アドバイスすることを心掛けております。
一人で悩みを抱えず、まずはお気軽に相談ください。一緒に考え、解決していきましょう!

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