うつ病で障害基礎年金2級を取得、年間約81.6万円の受給できたケース
相談者
・性別：女性
・年齢層：30代
・職業：飲食店や清掃の仕事に従事（現在退職）
・傷病名：うつ病
・決定した年金の種類と等級：障害基礎年金2級
・年間受給額：約81.6万円
相談時の状況
相談者は中学生の頃から希死念慮、不眠症、抑うつ、易疲労の症状に悩まされていましたが、症状を抱えたまま無理を重ねて働き続けていました。しかし、アルコール多量摂取による肝臓障害をきっかけに病状が悪化し、精神的にも限界を迎えてしまいました。この時期に精神科を受診し、うつ病の診断を受けました。
その後も飲食店や清掃の仕事に従事していましたが、体調不良が続き出勤できない日が増加。最終的に入院を余儀なくされ、退職に至りました。現在は断酒を続けており、ご主人の献身的な支えのもとで生活していますが、精神的な不安と疲労感が強く、療養に専念する必要がある状態でした。
ご主人は「無理をせず、障害年金を受給して治療に専念してほしい」との強い願いから、当事務所にご相談されました。
相談から請求までのサポート
障害年金申請において、まず初診日の特定が重要なポイントとなります。相談者の場合、肝臓障害をきっかけに精神的な不調が顕著となり、その際に精神科を受診していたことがわかりました。この初診日を基に手続きを進めました。
さらに、申請書類の準備においては、以下の点に注力しました：
■診断書の記載内容の確認と修正依頼
医師に、うつ病による日常生活への影響（家事の困難さ、外出時の不安感、持続的な疲労感）を具体的に記載していただくよう依頼しました。
■病歴・就労状況等申立書の作成
ご主人の証言を交えながら、肝臓障害をきっかけに症状が悪化し、最終的に退職に至るまでの経緯を詳細に記載しました。また、相談者が抱えている日常生活の困難さを正確に伝えられるよう、丁寧に仕上げました。
■ご主人の支えと断酒の状況を記載
現在は断酒を続け、ご主人が在宅勤務をしながら相談者を支えている点を明確に記載。治療環境が整っていることをアピールしました。
結果
申請の結果、相談者はうつ病による障害基礎年金2級の認定を受け、年間約81.6万円の受給が決定しました。ご主人は「もっと早く妻の異変に気づいていれば、ここまで苦しまなくても済んだかもしれない」と後悔しつつも、「障害年金を受給できたことで、妻が安心して療養に専念できるようになりました」と話されています。
現在、相談者は専門医の指導のもと、回復に向けて少しずつ前進しています。障害年金の受給により経済的な不安が軽減され、家族とともに穏やかな日々を過ごされています。
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